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たかが1敗、されど1敗。初めてタクトを振った伝統の一戦。4番・金本の神懸かり的な今季2度目の3打席連続アーチをもってしても勝てなかった悔しさが、腹の底からわいてきたのだろう。最後の打者・平野が空振り三振に倒れ選手がベンチ裏に引き揚げる中、真弓監督は、いすに腰を下ろしたまま、しばらく動かなかった。いや、動けなかった。
「相手の主力打者をうまく抑えたのにね。4番があれだけ本塁打を打ったら、勝たなあかんね」
絞り出すように答えながらも「チッ」と舌打ち。ダンディーなイメージからは想像もできない行動が、敗戦のショックを物語っていた。
12球団ナンバー1といえる中継ぎ陣が、まさかの失点を繰り返した。同点とした直後の6回、2番手・江草が2死一塁から、5番に抜てきされた亀井に右翼線タイムリー三塁打を打たれ勝ち越し点を献上。「甘い球になった、投げミス」と反省すれば、続く7回には、渡辺が1死から鶴岡に、この日2本目となるソロ本塁打をレフトスタンド中段へ。「あそこに投げた自分が悪い」とうなだれた。
「巨人が強くないと野球は面白くない。その巨人を倒すのが、また面白い」。就任当初から、ライバル意識をむき出し。前日9日の広島戦後も「気合を入れていきます」と意気込んでいただけに、脱力感も大きかった。
昨年から続く巨人戦の連敗は8となり、借金生活へ逆戻りした。「早く1勝して、昨年とは違うところを見せたいね」。こんな悔しさは、もう嫌だ。真弓新監督が、さらなる執念を燃やしてG倒に挑む。
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